サッカーのリフティングを続けられるようになるには、いきなり連続回数を追うより、「手から落とす → 1回蹴って手で受ける → 2回つなぐ → 左右交互に続ける」と段階を分けるのが取り組みやすい方法です。ボールが大きく跳ね上がる場合は、回数を増やす前に足首の向きと当てる位置を見直しましょう。
この記事では、初心者が安全な場所で取り組める練習メニュー、失敗の原因を切り分ける方法、次の段階へ進む判断基準を紹介します。ここで示す回数や時間は提案メニューの一例であり、上達に必要な日数や成果を保証するものではありません。
この記事の結論
リフティングの回数を増やす近道は、足の甲の同じ場所に当て、ボールを自分の前の扱いやすい高さに上げ、落下地点へ小さく動くことです。
連続回数にこだわりすぎず、「同じ高さで返せたか」「次も触れる位置に上がったか」を観察して、一段階ずつ進めましょう。
リフティングの前に整える3つの基本
安全な場所と扱いやすいボールを用意する
平らで滑りにくく、周囲に人や壊れやすい物がない場所を選びます。ボールが転がっても車道へ出ない環境が理想です。室内で行う場合は施設の許可と天井の高さを確認し、無理に高く蹴らないでください。
- ボール:年齢や体格、活動環境に合ったサッカーボールを使い、空気圧は製品表示などに従う。
- 靴:地面に合った運動靴を使う。滑りやすい靴や裸足での無理な反復は避ける。
- 目印:必要なら地面に立ち位置の目安を置く。ただし足を引っかける物は置かない。
- 周囲:人が横切らない広さを確保し、他人のいる方向へ蹴り上げない。
足の甲をおおむね上に向け、低めに触る
足首をぐらつかせず、足の甲でボールの下側をやさしく押し上げます。つま先を必要以上に反らしたり、膝を固めたりする必要はありません。最初は腰から胸のあたりまでの扱いやすい高さを一例として、上げすぎないことを優先します。適切な高さは本人の体格や習熟度で変わります。
ボールを前へ飛ばしてしまう場合は、足の面が前を向きすぎていないかを確認します。反対に真上へ高く上がりすぎる場合は、蹴り足を大きく振り上げていないかを見直してください。
軸足で小さく位置を調整する
ボールが落ちてくる場所に足を出すだけでなく、軸足も小刻みに動かして体の正面へ収めます。ボールの真下へ無理に踏み込むより、落下地点を見ながら早めに一歩動くほうが次のタッチを準備しやすくなります。
最初のセルフチェック
- 蹴ったボールが体から大きく離れず、目で追える範囲に上がる。
- 足首が接触のたびに大きく折れたり、蹴り足を振り回したりしていない。
- ボールがずれても、焦らず小さな足運びで位置を直せる。
リフティングを続ける5段階の練習メニュー
次の内容は練習メニューの一例です。各段階では回数の記録だけでなく、ボールの高さや次のタッチのしやすさを確認します。疲れたら休憩し、無理に全段階を一度で終える必要はありません。
ステップ1|手から落として1回蹴り、手で受ける
胸より低い位置でボールを持ち、軽く落として利き足の甲で1回触り、両手でキャッチします。まずは「体の近くにほぼ真上へ返るか」を確認。5〜10回ほど試して、勢いが強ければ蹴り足の振り幅を小さくします。
ステップ2|反対の足でも1回ずつ同じ高さへ返す
利き足と反対の足をそれぞれ使い、1回蹴って手で受けます。左右で高さや方向がずれる場合は、苦手な足を強く振るのではなく、ボールを落とす位置と足の面を先に合わせます。
ステップ3|同じ足で2回つなぎ、最後に手で受ける
1回目を軽く上げ、落ちてきたボールをもう一度同じ足で触ってからキャッチします。1回目が大きく前へ飛ぶと2回目に届きにくくなります。難しければ1回タッチとキャッチへ戻してください。
ステップ4|左右交互に触ってから手で受ける
右→左、または左→右の2タッチを試します。左右の足を素早く入れ替えることより、ボールが落ちてくる位置に体を合わせることを優先します。交互が難しい間は、左右それぞれの1タッチ練習を続けましょう。
ステップ5|キャッチなしで少しずつ連続回数を伸ばす
2回が安定したら3回、次は5回など、小さな目標を設定します。最高記録だけでなく「何回中何回、扱いやすい高さへ上げられたか」も観察します。崩れ始めたら前の段階へ戻し、再現性を優先します。
短時間で取り組む練習例(合計約15分)
- 周囲の安全確認と軽い準備運動:2分
- 左右それぞれ1回蹴ってキャッチ:4分
- 2タッチから連続タッチへ挑戦:4分
- 苦手な足や落下地点の調整:3分
- 記録を見直し、次回の課題を一つ決める:2分
時間と回数は体力や経験に合わせて増減してください。集中が切れたり疲労でフォームが乱れたりしたら、そこで区切るほうが練習内容を振り返りやすくなります。
ボールが続かない原因を現象別に切り分ける
続かないときは一度に多くのフォームを変えず、「どちらへ、どの高さへ飛んだか」を先に確かめましょう。
ミスの出方から考える修正方法
ボールが前へ飛んで追いかける
確認:接触時に足の面が前へ向き、蹴り足を大きく振っていないか。試す:手から落とす1回練習に戻し、小さな動きで体の近くへ返す。
ボールが高すぎて次の位置を見失う
確認:膝から大きく蹴り上げたり、毎回力加減が違ったりしないか。試す:1回タッチ後に手で受ける練習で、低めの一定の高さを目指す。
左右どちらかの足だけ続かない
確認:苦手な足でボールを落とす位置が遠すぎないか、足首が不安定でないか。試す:苦手な足の1タッチ+キャッチを増やし、左右の高さを比較する。
2回目に足が届かない
確認:1回目のタッチ後に棒立ちになっていないか、ボールが体の外側へ流れていないか。試す:1回目を体の近くへ上げ、着地した軸足を小さく動かして次の落下地点へ入る。
回数を意識すると強く蹴ってしまう
確認:最高記録を更新しようとしてタッチが速くなっていないか。試す:「2回を落ち着いて行いキャッチ」を繰り返し、同じ高さを出せるかを先に確認する。
回数が増えたかを判断する記録方法
最高回数だけでなく、再現できる回数を見る
1回だけ10回続いた場合と、毎回安定して5回ほど続く場合では、練習で見直すべき点が違います。練習日ごとに「最高回数」「普段つながる回数」「多かったミス」を短く書いておくと、力任せに回数を追わずに課題を選べます。数字はあくまで自分の記録であり、他人との比較が必須ではありません。
次へ進む目安は「偶然ではなく繰り返せること」
ステップ3の2タッチが何度か安定してできるなら、左右交互や連続タッチへ進んでみましょう。逆に高さや方向が毎回大きく変わる場合は、1回タッチ+キャッチへ戻します。疲労が強い日には回数に挑戦せず、軽い確認だけで終えても問題ありません。
練習後の確認メモ
- 今日はどの段階まで安定してできたか。
- ボールが前・左右・高すぎる方向のどこへずれたか。
- 右足と左足のどちらが扱いやすかったか。
- 次回は「足の面」「高さ」「足運び」のどれを一つ直すか。
安全と練習環境の注意点
- 車道、ガラス、通行人の近くで練習しない。公園や施設ではボール使用のルールを守る。
- ボールを高く上げすぎて周囲の人や物に当てない。
- 足首、膝、腰などに痛みが出たら中止し、症状が続く場合は医療専門職に相談する。
- 子どもは年齢や体力に合った時間にとどめ、必要に応じて大人が安全を確認する。
まとめ|低く安定した1回から連続回数を伸ばそう
リフティングは、連続回数だけを目標にするより、ボールの高さ・方向・体の位置をそろえる練習が土台になります。まず片足での1回タッチ+キャッチを安定させ、2回、左右交互、連続タッチへと段階を進めてください。
最終結論
サッカーのリフティングの回数を増やすには、「1回蹴って受ける → 2回つなぐ → 左右交互に触る → 安定した回数を増やす」という順番が基本です。失敗したら高さ・足の面・落下地点を一つずつ確認し、できる段階へ戻して練習しましょう。